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家賃侍が不動産業界を斬る!省エネ住宅を斬る!

家賃侍が不動産業界を斬る!

第26回省エネ住宅を斬る!

省エネルギー住宅とは

住宅において使用されるエネルギーは、暖冷房、給湯、炊事、冷蔵庫、パソコン、テレビ等の家電製品などさまざまなものがありますが、その大半を占めているのが暖冷房と給湯のためのエネルギーです。
地球温暖化防止のためにも、この消費量をより少なくするよう国土交通省では、平成11年3月にこれまでの住宅の省エネルギー基準を改正して、次世代省エネルギー基準を定めました。
この基準に適うような、室内環境を一定に保ちながら使用するエネルギー量を少なくできる住宅が省エネルギー住宅といわれています。

改正のきっかけとなったことがらは「地球温暖化」です。

地球的規模で起こっているこの温暖化を止めるには、なんらかの手を打たないといけないという危機意識が世界各国の共通認識としてあり、日本も協力して対策をとることが強く求められています。

住宅分野では、家庭で消費されているエネルギーの63%が暖冷房と給湯と言われていますが、住まいの断熱性能を上げることで、これらのエネルギー消費を抑制することができます。二酸化炭素の発生主因である化石燃料を燃やして、電力や他のエネルギーを得ている割合の多い日本では、住まいのエネルギー消費を抑えることが二酸化炭素の排出削減につながります。

省エネルギー基準とは

次世代省エネ基準では、住まいの基本的な考え方を「閉じることと、開くことの兼備」とした点がこれまでとは異なります。「閉じる」とは、断熱・気密化のことを指しています。冬や夏の厳しい気候に対処するために「閉じる」機能をあらかじめ備えることが家づくりの基本になります。
その上で、それぞれの地域の気候風土に合わせて「開ける技術」を採用する(具体的には適度な大きさの窓をとりつける)というやり方で、住まいを快適にするのが次世代省エネ基準のポイントです。

次世代省エネ基準の家

次世代省エネ基準は、住まいの省エネルギー性を高めるための基準ですが、視野を広げれば「快適さ」「健康的」「省エネルギー」「耐久性」の4つのキーワードで表される質の高い住まいを建てることが主な目的となっています。そのための手段として従来よりも一段と高い断熱気密性が求められているのであり、断熱気密以外にもさまざまな工夫を推奨していることが特徴です。つまり、住まいづくりの知恵を総結集してより質の高い住環境を実現していこうというものです。

これまでの省エネルギー基準では、断熱気密化によって住まいのエネルギー消費をできるだけ少なくするというのが、基本的な考えでした。しかし、次世代省エネ基準では、太陽熱のような自然エネルギーを利用してトータルに省エネルギー化する工夫も省エネ方法の一つとして取り入れられています。

ソーラーハウス

建物に入る熱で最大のものはなんといっても太陽熱です。この太陽熱を暮らしにいかしていくのがいわゆるソーラーハウスです。従来は、こうした建築的な工夫に対して評価する基準がありませんでしたので、一般の関心も薄く一部のユーザーにしか受け入れられていなかったのが実情です。次世代省エネ基準には日射の蓄熱効果の評価基準が設定されていますので、今後はより多彩な工夫がなされ、積極的に自然のエネルギーを暮らしに取り入れる暮らし方が広がるものと期待されています。

パッシブデザイン

暖冷房設備に依存するのではなく、建築的な工夫によって室内の環境を快適にしていこうというのが「パッシブデザイン」です。その特徴は、「ひなたぼっこ」の暖かさや、通風による「さわやかな涼しさ」で、いわば自然の快適さを求める声に応えた家づくりです。一方では、高性能な暖冷房設備を取り入れて、効率よくエネルギーを使って快適な室内環境を得るアクティブな考え方も可能です。

これからの住まいづくりは、快適でありながら、いかにエネルギーをムダに使わないかという方向で一致しているといっても過言ではありません。

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