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家賃侍が不動産業界を斬る!第18回 めやす賃料表示を斬る!

家賃侍が不動産業界を斬る!

第18回めやす賃料表示を斬る!

今年10月から賃貸住宅の募集・契約においてスタートする「めやす賃料表示」。
すでに報道されてはいますが、今までに聞きなれない「めやす賃料表示」、今回はこの「めやす賃料表示」についてスポットを当てていきます。

「めやす賃料」とは?

賃貸住宅の広告・契約時などにおいて、様々な誤解が生まれています。その多くは「実際にいくら支払えばよいのか?」が分かりにくいことが問題となっています。 地域による慣習、不動産会社による慣習の違いなどにより賃料は同じでも実質的に支払う金額に差が出てしまう事が、半ば常識となっていました。
これらを一定の基準で整理し、実際に支払う金額がどれだけあるのか?をわかりやすく表示する仕組みが、「めやす賃料表示」です。

財団法人日本住宅管理協会が発表した「めやす賃料表示」のガイドラインは、次のとおりです。

「賃料、共益費・管理費、敷引金、礼金、更新料を含み、賃料等条件の改定が無いものと仮定して4年間賃借した場合(定期借家の場合は、契約期間)の1ヶ月当たりの金額。」 と記されており、小数点以下は四捨五入すると定義されています。
つまり、4年間(48ヶ月)居住時の(賃料+共益費・管理費+敷引金+礼金+更新料)÷48ヶ月
という事になります。

また、「めやす賃料」に含まれる項目、含まれない項目は以下の通りです。

めやす賃料に含まれる項目

  • 賃料
  • 共益費/管理費
  • 敷引金(敷金・保証金の償却金)
  • 礼金
  • 更新料

めやす賃料に含まれない項目

  • 仲介手数料、更新事務手数料
  • 町会費
  • 鍵交換費用
  • 原状回復特約費用
  • 定額の設備使用料
  • 賃貸保証会社への保証委託料
  • 家財保険等の保険料 等

と定義されています。
これは、物件使用の対価のみを対象とした方が、賃料との比較が容易であるためです。
また各不動産会社により異なる「特約により発生する費用」は対象外としなければ市場での比較が困難と判断されています。

具体例と計算方法

◆事例
賃料:63,000円(税込)・共益費:10,500円・敷金:3ヶ月分・敷引金:1ヶ月分
礼金:1ヶ月分・更新料:2年毎1.5ヶ月分 の物件の場合
⇒〔賃料63,000円+共益費10,500円)×48ヶ月+敷引金63,000円+礼金63,000円+更新料(63,000円×1.5ヶ月分×2回)〕÷48ヶ月=80,063円/月
つまりこの物件の場合、めやす賃料=80,063円/月ということになります。
この事例での注意点は、めやす賃料は4年間賃借した場合の賃料を表示するため、2年毎の更新で更新料が2回分含まれるということです。

では、フリーレントが含まれる場合はどうでしょうか?
フリーレントの場合、フリーレント期間が固定されている場合にのみ、めやす賃料を表示することが出来ます。
例1)契約日から2ヶ月間フリーレント
例2)契約日から2ヵ月後の月末までフリーレント
例3)契約日から○月○日までフリーレント
上記の例では、例1だけが「めやす賃料」を表示できます。
他の2例は、いずれも契約日によってフリーレント期間が変動する為、除外されています。

「賃料は低めだが共益費が高い・更新料が高い」というように見かけの賃料を抑えた表示による錯誤も、今後は少なくなるでしょう。但し、「めやす賃料」に含まれない項目への支出があることを忘れてはいけません。また、月々の支払額と更新時期の支払額が「めやす賃料」とは異なることも、基本的ではありますが注意が必要です。
他との比較がしやすくなる分、契約内容をしっかりとチェックして頂きたいと思います。

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